(上段蹴りの図)
空手初心者の悩みどころ。
「私は両利きだ!」
という方にとっては、難なくクリアできる問題ですが。
利き手とは「逆の手」の力は、利き手と比べたら通常は力が弱いもので。
でも、空手を習う際には、力に左右差があることを必ず乗り越えなければならないんですね。
空手って四方八方に動くものだから。
空手は「右も左もバランス良く動かす」
空手の形(かた)でも組手でも、利き手で突き・受けができれば良いというわけでなく、利き手とは逆の手でも、突き・受けができるようになることが大事。
でも、空手初心者は「空手における身体の使い方」に慣れていないので、利き手とは逆の手を使うことが、すこぶる難しい。
まず、初歩的なことで言うと、
たとえば右手が利き手だとすると、左手で拳を強く握ることがすごく難しいんです。
どうしても握り方が甘くなる。
これまで、左手なんてそんな使ってこなかったよ…!
過去に自分がどれだけ、利き手と逆側に意識を向けなかったか、無関心だったか、「使わないもの」として身体の半分をまったく使わずにいたかがわかります。
別の言い方をするなら、「完全に怠けきっていた」、ですよ。
利き手と逆側だって、秘めた未知なるパワーがあるというのに!(笑)
空手は左右均等
空手道の基本や形の多くは、左右が均等に使用されるよう構成されています。
(p.94)
小山正辰氏著「空手道の教育力」より
実際にやってみると、「本当にその通り」であることがよくわかりました。
右手で突き、受けて、左手で突き、受けて、右足を踏み出して左手を踏み出して、右側から方向転換して、左側から方向転換して……。
「左右均等」というか、当たり前のように「左右両方使う」といいますか。
でも、そのうちこれに慣れて「身体の左右差がなくなり」「左右どちらも使える」ようになるのなら、変な身体の偏りもなくなりそうですよね?
空手では、身体の使い方を習得する
「左右の力の差」にも関係してくる話で、究極的に言うと、つまり空手ってこういうことなんですよね。
大切なのは体の効率の良い使い方を学ぶことです。体の使い方を学ぶことで、小さな力を大きくしたり、無理や無駄の少ない動きが身に付くのです。
(p.94)
空手道のように、先人の経験に裏打ちされた「体の使い方」を経験することで、「自分の体ってこんな使い方もあるのか」と自ら発見するでしょう。
(p.91)
小山正辰氏著「空手道の教育力」より
体の効率の良い使い方。です。
これはまさに本人の「感覚で感じ取るもの」なので、練習して自らがコツを掴むしかない。
私も今まさに、「体の効率の良い使い方」を習得しようとあくせくしています。
無駄なく動いて、バランスの良い力加減。
利き手と逆側を鍛えることから始めよう
「拳が握れない」のではお話にならないので、真面目に左手(利き手と逆の手)の拳を強く握ることから始めました。
最初はまったく力が入らなかったのですが、拳を作って力を入れて握っているうちに、だんだんと力が入るようになってきました。
これもやはり、「普段使わない部位は、使えなくなる」教訓。
「いや、左側も使うし!左で包丁握れるし!」
という意気込みで、左手にも握力を付けようと思います。
右手(利き手)と同じくらいの力が出せるように!
がんばります。