服装のほか、物事や食に対する価値の置き方を学び、自分軸を確立する『フランス人は10着しか服を持たない』

自分でも本当に今更だなと思うのですが。

だいぶ前に流行っていた本を図書館で見つけて、読んでみました。

ミニマリストやシンプルライフを目指したいのなら当然読んでいるべき、とは思っていたのですが、なぜかタイミングを逃してようやく今です……。

『フランス人は10着しか服を持たない』

とっっても有名な書籍ですね。

本の題名から中身を推測して読むと、だいぶズレを感じました。

「10着しか服を持たない」というからには「洋服ベース」で書かれているのかと思いきや、そうではなく、
もっと大きな枠の中で、人生観とか価値観の中のひとつとして、「洋服の厳選&所持数」という項目があるという感じです。

最初に「服の所持数を減らすために参考にしよう」と考えて手に取った本だったのですが、結果、良い意味で騙されました(笑)
「”暮らしの質”を高める秘訣」という副題にも納得しました。

服の厳選に関しての印象は薄い

前述の通り、服装に特化して書かれているわけではないので、服について強い印象は残らなかった。

というより、服という項目ひとつに焦点を当てるのではなくて、もっと全体を見て、物事すべてに対する価値の置き方を自分なりに決めることが大事だと考えさせられました。

なんとなく物や服を選んだり、なんとなくお金を使って消費したり、なんとなく無駄に時間を潰したり、なんとなくで生きるのではなくて、
自分軸をしっかり持つ、ということでしょうか。

中でも1番、印象的だった部分

  • 下調べして買う

本の終盤に書かれています。

商品を選ぶときは倫理観や環境面の問題も考慮する

肉や魚や卵を買うときには、動物たちがどのように飼育されているのか、どこで製品化されているのかが気になるだろう。
もっと多くの人たちが、オーガニック農法で放し飼いにされ、ホルモン剤を投与されずに飼育された動物の肉を買いたいと主張すれば、そういう製品がもっとたくさん出回るようになるはずだ。

ジェニファー・L・スコット氏著「フランス人は10着しか服を持たない」より



これは「当たり前」のように聞こえるけれど、これが当たり前のようにできていないから、現状、おかしな製品ばかりが世の中に出回っているんですよね。

目の前の現実はすべて、我々の責任です。

自分の無関心が世の中に反映されている。

自分が買おうとしている商品についてよく知り、納得できる買い物をするために、よい方法がもうひとつある。
それは、「商品を製造している企業が、環境に優しいビジネスを行っているかどうか」を調べること。
わたしたちが環境に優しい企業の商品を求めれば、企業側も消費者の愛顧を勝ち取るためにますます努力するだろう。

ジェニファー・L・スコット氏著「フランス人は10着しか服を持たない」より



耳が痛い教訓です。

ただ、環境に優しい取り組みをしているように見せかけて堂々と環境破壊している企業がのさばっていることは、しっかり意識しておきたい。
(たとえば、「詰め替えパッケージでエコ♪」を謳いながら合成洗剤を売りつけている有名企業多数などなど)

それで本題の、服の総数はどう減らそうか?

未だ悩み中です。
手持ち服を確認すると、シーズン毎の使用枚数は少なくキープできていたのですが、春夏秋冬で4シーズン分足して数えると枚数が嵩む。

「季節ごと買い替え」するにも、たった数回しか着用しなかった服はまだ着れるので持ち越してしまうし、「着用回数が極端に低い」という時点で失敗であり、理想通りにはいかない。

人生は失敗の連続だから多少のロスは構わないのだけど、服は「形あるもの」なので失敗を最小限に留めたいと思うのですが…。

あと、手持ち服の上位争いもあるから難しい。

おわりに

洋服選びも食品選びも時間の使い方も人生勉強。
じっくり厳選して自分軸を確立しようと思います。